原穴でダメでも本輸が有る
原穴が五蔵の診断兼治療点で,五蔵の身体を管理する能力がいうほど完璧であるならば,他のツボなどは無用の長物,である。実際にはそうは行かないから,拡張セットを用意する。原穴でダメなら本輸が有るサ。
ではどのように使い分けるのか。篇末に,基本的に四季に応じて,春は滎、夏は輸、秋は合、冬は井を取るとある。冬が井であることが不審かも知れないが,冬至が陰が極まって一陽を生じる時だから,冬に陽の始まりである井を取る。その他に,春、秋には絡脈と大経分肉の間を取り,夏には孫絡と肌肉の上を取る。この身体部位の何処を取るかという指示を逆用すれば,井滎輸合をどのような身体事情に応じて取るかの参考になるはずである。冬には諸井と諸輸を取る。諸井を取ることはすでに述べたが,諸輸は分からない。あるいは骨髄の誤りかも知れない。終始篇の春気は毫毛に在り,夏気は皮膚に在り,秋気は分肉に在り,冬気は筋骨に在りも参考になる。
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